ワインのはなし
産地・品種・生産者。杯の向こうにある、小さな話。

ワインのはなし · クロアチア · マルヴァジア
システィーナの足場で、ミケランジェロが求めた「薬」の白はトスカーナではなかった。アドリア海対岸のマルヴァジアが、いまイストリアのグラスに残る
食事には淡白でも、疲労を癒やすワインの質にはこだわったミケランジェロ。フィレンツェやローマで高級白と呼ばれたのは、ヴェネツィア航路で届くアドリア海対岸のマルヴァジア。その系譜が現代のイスタルスカ・マルフジーヤへ続く。
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ワインのはなし · ジョージア · クヴェヴリ
断崖の洞窟に185個のクヴェヴリ。タマル女王がヴァルジアで守った「キリストの血」と、1195年シャムコリの勝利杯
12世紀末、セルジュークの大軍が南から迫る中、父ゲオルギ3世とタマル女王は崖の中に洞窟都市ヴァルジアを削り出した。185個のクヴェヴリが埋まるマラーニは、包囲されても兵士を生かす「聖なる水分」。裸足の祈りのあと、1195年シャムコリで逆転勝利。
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ワインのはなし · 古代ギリシャ · マケドニア
文明人は水で割る、マケドニア王は原液で飲む。アレクサンドロス大王がワインで親友を刺し、追悼の酒宴で41人を失った杯
紀元前4世紀、アテネはワインを水で割って理性を保った。北方マケドニアは原液(アクラトス)こそ武勇の証。32歳でバビロンを去った征服者の杯には、ディオニュソスの神話とクレイトス刺殺、41人が落ちた飲酒大会の記憶が残る。
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ワインのはなし · カナリア諸島 · 独立戦争
アメリカ独立を支えたのは金貨ではなくカナリアワインだった。密輸・偽装・ロバート・モリスの「ワイン換金」が武器と毛布を買った
コンチネンタル紙幣が無価値になった独立13植民地。大西洋の封鎖網を破ったのは、カナリアのマルバシア。腐りにくく、欧州どこでも換金できる「液体のお金」だった。
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